コチョウランは「バーク+軽石+炭」で植え込む!

2022年07月28日栽培資材と道具コンポスト

大量の参考書やネット情報には「コチョウランを水苔で・・・」というのが一般的ではないでしょうか。

いわゆる植え込み資材のことですが、その他にはバークを利用するのも少数派ではありますが、記述があると理解しています。我が家でも、コチョウランの栽培を始めた頃は、こうした参考書に従って、水苔、またはバークを利用していました。

水苔の単独利用は早々と止めた!

ただ、随分と昔から、水苔やバークの単独での栽培は止めてしまいました・・・特に水苔は、以下の理由から早々と利用停止・・・

  • 時間の経過と供に、かび臭くなってくる(素焼き鉢は、時間の経過と供に、必ず匂いが発生するようになる・・・)!
  • 植え替える時に、根を痛め易い!
  • 中心部と周辺部との水の残量に大きなな差が出ると感じている!
  • 乾燥してしまうと水やりが大変(水をはじいてしまう)!
  • 扱いが結構大変(かなり散らかってしまう・・・)!

栽培初期、栽培のノウハウは参考書ベースでしたから、水苔の一択。その他の植え込み資材を利用した解説がなく、かなり戸惑いました。数少ないバークでの栽培は、水苔よりも圧倒的に扱い易く、直ぐに水苔から切り替えましたが、植え替え時に根が着生していて、根を痛めてしまう・・・

ミックスコンポスト「バーク+軽石+炭(2:1:1)」がベスト!

何か良い方法はないかな〜とネットを徘徊していて見つけた情報が「バーク+軽石+炭」のミックス。以下、ちょっと引用しておきましょう!

より気相を多く得ながら保水性も同時に高めるためにはバーク単体よりも軽石や炭を所定の比率で混ぜ合わせ、それぞれ鉢やランの性質に合わせたミックスコンポるとすることが有効です。

ミックスコンポストは基本的にプラスチック鉢用とも言えます。バーク単体使用も可能ですが、胡蝶蘭には乾燥し易いため、本サイトでは軽石としては最も吸水率が高い(70%)、また保湿力のある十和田ケイセキを加え、さらにPH調整済みの炭を加えたミックスコンポストとしています。

(中略)

混合比はバーク:軽石:PH調整済=3:1:1あるいは2:1:1としています。

引用元:「Composts for Phalaenopsis」より

このウェブ情報を見つけたときには「これだ!これしか無い!」と感動しましたが、やはり実践となると少数派(ってか、他に見たことがない・・・)だし、我が家で実践できるのかかなり懐疑的でした。そこで、所有しているコチョウラン全てではなく、一部の鉢に「バーク+軽石+炭」を実践することにしたんです。

結果は・・・まさに圧巻でした!水苔やバーク単体での栽培に比べて、コチョウランの成長には、全く問題がないし、何と言っても植え替えのし易さでは他の追随を許さないほど簡単です。

バークは「モルバーク」を利用

さてさて、混合するバークですが、ホームセンターで見かけるバークも色々と存在していて、選択に困ったので、ラン栽培の初期に、特にシンビジウムを栽培する時に利用していた「モルバーク」を流用することにしました。

シンビジウムの栽培結果として抜群の結果を出していたし、何といても向山蘭園が「プロの生産者向け」に開発したという謳い文句が利用を後押ししてくれました!

モルバーク

我が家では、可能な限り空間を確保したかったので、大粒を利用していますが中粒でも良いかもしれません。このモルバーク、近所にあるホームセンターでも購入できるのが嬉しい!

軽石は「十和田ケイセキ」の一択

軽石・・・本当に色々な軽石があって「どれがベストなのかな〜」と迷いましたが・・・上記のサイトの引用にあるように「十和田ケイセキ」を利用する・・・他に選択肢がありませんでした。何せ、軽石はバラの栽培や観葉植物、多肉植物の栽培でも利用経験がありますが、品質のばらつきがあるので。

十和田軽石

軽石に関し、一般に園芸で利用されている日向、蝦夷砂などではなく、十和田ケイセキを使用したのは吸水率、保湿性、成分、PH、各サイズの多さ等、ラン栽培に最適であるためです。そのままで使用できますが、本サイトでは植え込み時の栄養補助として、規定希釈あるいは規定の2倍までの濃度の活性(活力)剤を加えた水に1晩浸けた後、バークと混ぜ合わせます。

引用元:「Composts for Phalaenopsis」より

炭はPH調整済みを利用する!

炭も、他の植物栽培でも利用しているし、ホームセンターでも色々な商品を選択できます。しかし、この炭も品質にはばらつきがあって、商品によっては、粒のばらつきが大きく、カスが大量に含まれていたりと結構散々です・・・

ただ、一点、「炭はPH調整済みを利用する」ことに注意が必要です。もともとは、シンビジウムやデンドロビウムの栽培用に購入したのですが、その目的は「炭はナメクジが嫌う」という情報を見つけたからなのですが・・・

我が家では、ポナフィオリア社製の「ハイドロカルチャー用の木炭」を利用しています。商品裏面にしっかりと、デカデカと「PH調整済み」を謳っているし、利用方法に関しても明記されています。ちょっと気になるのは、観葉植物の栽培用としているところかな・・・それでも、結果は十分満足できるレベルです。

炭の効果に関しては「知ってた?「炭」が植物にもたらす効果 | SombraVerde」がとても解りやすく解説されているので参考になります。